20年後、30年後。

早いもので
お嬢さんがこの世界を見に来てから
一ヶ月が過ぎました。



世間では、
そういう子を指差して、
“乳児”と呼び始めるらしくて。



「ほう、これが乳児かね。昨日まで新生児だったのにねぇ。」
等と言っては眺めています。



そんな昨日(8/10)、
一ヶ月健診ってのでお嬢さんと家人に付き添い、
ひさしぶりに病院に行ってみました。




そこで予てより計画していた、
家人達に内緒で「病院に絵を贈ってみよう(飾ってもらってみよう)!」を
実行に移しました。



それは、
病院に付き添っていった時に感じていたこと。
お腹の大きいこれからお母さんになろうとしている方、
そして、付添いで来ているお父さんになろうとしている方、
新しいお友達が弟か妹か楽しみにして
チョコチョコ付いてきている男の子、女の子。




そんなみんながホッと一息つけるような、
まだ見ぬひと(子供)を抱っこできるのを
焦らずゆっくり愉しみにできるような。
そんな絵が病院内には存在しないなってことを。
大体飾ってあるのは品の良い油絵だったり、
有名などこぞのキャラクターだったり、
臍帯血(さいたいけつ)や鉄分を補うには、
っていうポスターだったり…。




作品は7/11の夜から描き始め、7/13に一応完成。
二作品。
病院に飾っていただくものと
家でお嬢さんが絵について分かるようになったらあげようと思っているもの。
要は対(つい)になる作品。
数年前にこのブログでも取り上げた
「うさぎは女性の守り神である」、ってことで
うさぎの親子がモチーフにした…。



うさぎのお母さん(お父さん)が、子うさぎを抱っこ。
それを眺めているのは、もちろんお父さん(お母さん)。
辺りは草原、そして山。
お空にはゆったり微笑む太陽さん、
もしくはゆっくり見守る満月さん。



結果、描きあげたのがこれ。
病院に寄贈(飾っていただく)用のゆったり微笑む太陽さんの方。
「The SUN」




そして、
自宅お嬢さん用のゆっくり見守る満月さん。
「Blue MOON」




お月さんはね、
家人がお嬢さんに会う為にお守りとして描いた
満月の顔が基。
(次回、イベントでTシャツにしようっと。)
太陽さんはそれをアレンジして。




で、処々の理由により、誠に不躾ではありますが、
家人とお嬢さんが健診で席を外している隙に、
アポイント無しで受付のお姉さんに名刺を渡しつつお話をしてみました。




“お世話になった感謝の気持ちで絵を描いてきました。
良ければ、飾っていただけないか”と。



「ちょっと待っててくださいね。」



程好くして、事務主任さんが登場。
アポイントを取らずにいきなり持ってきたことの無礼をまずはわび、
イラストレーター/キャラクターデザイナーであることを告げました。
アポ無しで訪れた理由も合点がいったらしく、あらためて名刺交換を。
「絵を描いてきてくださったんですか?」
「はい。」
「よく見えてた旦那さんですよね。」
「えっ、覚えているんですか?」
「覚えていますとも。毎回、付き添っていらっしゃったから。」
「こりゃ、どうも。まずは、ご覧ください。
迷惑ならば、お返しくださって結構ですから。」




車から絵(F-6でマット額付き)を持って箱のままお渡ししました。
一目見て察していただいたようで。



絵についてかいつまんでお伝えし、
これ幸いに、あの辺りに飾ってください、などと言ってみたりして。



「上層部の人間と早速話してどこに飾ろうか決定しますので。
困ったことがあったら、いつでもお電話ください。」
「ありがとうございます。」
好感触。



「良かったなぁ、渡せて。」
などとロビーの椅子に座ること10分。
余韻に浸っていると再度事務主任さんが、肩をポンポン。
「はい?」
「実は、院長のお母様がご挨拶したい、と申しております。」
「え〜っ!」
傍らに品の良いお姐さん。
「このたびは、大変結構なものを頂戴しまして。」
「いえ、そんな大層なもんじゃござんせん。」
「病院内には、キッズルームやその他色々子供さんが
遊べる場所があるのでそこに飾らせていただこうと思っています。」
「ありがとうございます。」
「こちらからは何もお返しするものがありませんが、これをどうぞ。」



病院が50周年を迎えた際に配った記念品である時計を頂戴しました。



面白いなぁ、このわらしべ長者的展開。



その後、健診を終えた家人とお嬢さんに再会。
結果は良好。
お嬢さんは順調な成長ぶり、家人は鉄分不足から解放されたとのこと。
家人いわく、
「すごいよ、院長のお母さんがお見えになって、色々アドバイスいただいたよ。
お嬢さんも抱っこしてもらったの。いつでも困ったことがあったら連絡くださいって。」
「えっ。」
「絵を持って見せてくれたよ。すごく喜んでた。」
「ふ〜ん。」
「良いことしたね。」



どうです。
最高の誉め言葉でしょ。




想像してみてください。




20年、もしくは30年後。
今、乳児になったばかりのお嬢さんが、この病院のお世話になったとして。
あの絵が病院内のどこかに飾ってあって、それに気づいたとして。




「あの絵、私も持ってる…。」




ちょっと、グッときませんか…。





医療法人成和会
山口病院 産科婦人科
http://www.ywh.or.jp/

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【BGM…GUNS N' ROSES/Appetite For Destruction
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