勇ましい

家人より
「勇ましい」と感じられる言葉って何?
と問いかけられる。


家人曰く
流鏑馬(やぶさめ)』なのだそうだ。
疾走した馬に乗りながらにして、的に向かって矢を放つアレである。
疾走している馬に乗っていれば
どんな格好をしていても良いのかというとそういうわけでもなく
その時代に着ていたであろう衣装に身を包んでいたように思う。
本当にあの時代にあの格好をしていたのかと思うと
写真的な証拠が残っているわけでもなく、
はなはだ疑問ではあるが
なんとなく勇ましい感じはするわなぁ。
語感としても、良い音を選ぶなぁ。


私はというと、
『海賊(かいぞく)』
と応えた。
即座に《安直》との返答。


その直後に
『山賊(さんぞく)』
『土鍋(どなべ)』
と付け加えるも、何の事やら…。


う〜ん、悔しいな。
もっとぉ、「勇ましい」にふさわしい言葉は見つけられないだろうかね?


相撲などで“勇み足”という決まり手(?)がある。
って事は、
“攻める”という意味合いが「勇ましい」と言う事につながるのだろうか?


と思って、日本国語の辞書に頼ってみる。
何もそこまで真剣に受け止める必要も無いと思うが、
不器用な性分である。
仕方ない。


どれどれ、「勇ましい」という項を見ると
①勢いがよく、しりごみしない。勇敢である。
②行動が活発で、積極的である。
③人の心をふるい立たせるようだ。
と、ある。


③に関しては、感想じゃねぇか…、とも思うが
それは置いといて。


思い浮かんだのは
『強面(こわもて)』。
字面だけで関係ねぇじゃん。
辞書見た意味もねぇじゃん。


次に浮かんだのは
『酒樽(さかだる)』。
これも関係ねぇじゃん。
響きだけじゃん。


あれ、さっき書いた『相撲』って言葉すごくない?
“相手を撲る(なぐる)”と書いて、相撲。
いろいろな格闘技がある中で、すんごい直球。
すごい名前の国技。


そういえば、ここ最近、
そんな荒々しい力強い取り組みをする関取は少なくなったように思う。
なんとなく脂肪をつけた裸の人が
四つに組んでなんとなく寄りきり/押し倒し。
すごい稽古を積んでいるのだろうけど、
倒れたときに痛くないように
脂肪をつけているのかと思うくらいはがゆい取り組みが多い…ような気がする。
もっと、観客の皆様は心をふるい立たせる取り組みがみたいのではないかな?
朝青龍関/高見盛関が人気を博しているのもわかる。
(因みに私がすきだった関取は<霧島関・北天佑関・琴風関>です。
千代の富士vs霧島・若島津vs北天佑朝潮vs琴風の
一戦にはたまらないものがあったなぁ。)


脱線、脱線。
「勇ましい」と感じるものであった。
『巨漢(きょかん)』。
でかいというだけか。
『駄駄(だだ)/地団駄(ぢだんだ)』。
これもこねたり踏むだけで語感の印象のみ。
『歌舞伎(かぶき)』。
派手な格好や奇異な振る舞いするということならば、
筋が違うしなぁ。


ふむ、
『神輿(みこし)』
ということで落ち着いてみようか。


【BGM…TERRY HALL/Laugh】